金縛りの正体
睡眠中に金縛りになり、息苦しい・耳鳴りがする・意識ははっきりしているのに、からだが動かない。声を出そうとしているのに声が出ない。胸に重たいものが乗っている。
目を開けると人が乗っているのが見えて・・・。
といった経験がある人も多いでしょう。幽霊の仕業…という説もありますが、金縛りは医学的に解明されているようです。
金縛りは、睡眠麻痺と呼ばれる現象です。
そもそも金縛りという呼び名は、1950年代の後半にテレビ番組で使われたのがきっかけで、一般用語になりました。
睡眠障害は、寝ている間にみる夢・感覚・運動異常を特徴とします。金縛りの間は身体を調節して動かしている脳機能が解除されているため、どうやっても動けない状態です。
通常、睡眠はノンレム睡眠から入りますが、何かのミスによりレム睡眠からスタートしてしまうと、睡眠麻痺が起こりやすくなります。
そのレム睡眠が不適切に生じて、何らかの、からだの感覚を脳が受け取ると、脳はそれが何なのかと、無理にでもねつ造して、つじつま合わせをします。睡眠麻痺中は、呼吸が荒くなり胸に圧迫感を感じることが多いのですが、それを脳が「胸の上に人が乗っている!」という映像をねつ造すると、心霊体験がつくられます。
枕や布団は快適だと思うものに整えましょう。
疲れているとき、悩みを抱えているなどでメンタル面でのストレスが強いとき、激しいスポーツをしたとき、海外旅行で時差ボケのとき、旅先で睡眠不足のとき、夜勤の仮眠中、入院中、手術をした後など、状況も環境も心身ともに苦しいときに起こりやすいでしょう。
日ごろから、寝つきにくい、夜中に目が覚める、早朝に目覚めて眠れないなど、睡眠障害がある人はより注意をして、夜ふかしや環境の変化で睡眠のリズムを乱さないようにしましょう。
先ほどあお向きに寝ると起こりやすいと言いましたが、横向きに寝ると気道がふさがれにくく苦しさが軽減するので起こりにくいことがわかっています。横向きに寝ることは、いびきや睡眠時無呼吸症候群を予防する方法でもあります。
金縛り中は焦って長く感じると思いますが、実はすごく短いです。意識的に深呼吸をするのは難しいですが、落ち着いて呼吸をゆっくりと行えば、自然と解消されます。その後は、すっきりと目覚めるか、そのまま寝てしまうこともあります。いずれにせよリラックスしていれば元通りになるので心配いりません。
また、枕や布団は快適だと思うものに整えましょう。
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寝具は、確かに見た目の形やサイズは同じようなものが多く、特徴がないように見えますが、敷き寝具であれば全身で、枕であれば特に敏感な首で感じることで、ポイントさえわかれば、これほどわかりやすい道具はありません。
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この記事を監修した人
・睡眠健康指導土上級
・睡眠環境診断士
・インテリアコーディネーター